リゾートバイトで本当に怖いのは、「キツい」と感じることそのものではありません。
もっと怖いのは、そのキツさが続いた先で、何が問題なのかを考える力そのものが、静かに落ちていくことです。
最初のうちは、少し疲れているだけだと思います。
「休みが来れば戻るだろう。」
「もう少し慣れれば楽になるだろう。」
そう思って様子見しているうちに、しんどくて動けない、違和感があるのにその原因がわからない、という状態に変わっていきます。
そしてこの段階まで来ると、辞めるか続けるか以前に、「考えること」そのものが辛くなります。
この記事では、
リゾートバイトで「考えなくなる」状態がなぜ起きるのか、
そしてそのまま放置すると何が危ないのかを、構造として整理していきます。
「考えなくなる」は怠けではなく、余力が尽きたサイン
人は、楽をしたいから考えなくなるわけではありません。
考えるための余力がなくなっているのです。
余力がなくなると、思考そのものが止まりやすくなります。
たとえば勤務が終わって部屋に戻り、スマホを開いたのに連絡を返す気力がなく、通知だけ見てそのまま画面を伏せてしまう。
休みの日に今後のことを考えようと思っていても、ベッドの上でぼんやりしたまま時間だけが過ぎていき、結局何も決められない。
こういう状態になると、多くの人は「自分は、意志が弱いのではないか」と考えます。
けれど実際の原因は意志の弱さではありません。
回復不足と情報過多が原因です。
頭の中には、仕事のこと、人間関係のこと、生活費のこと、やるべき雑務…などが全部残っているのに、それを整理するだけの思考の余力が足りない。
その結果、人は「考えない」のではなく、「考えられない」に近い状態になっていきます。
怠けているのではなく、”エネルギー切れ”なのです。
生活リズムが崩れると、思考は静かに鈍っていく
思考停止は、ある日突然始まるものではありません。
睡眠や食事のリズムが少しずつ乱れ、その状態が続いた結果として、判断の精度が少しずつ落ちていくことが多いのです。
すると、何かを決める前に「その日になったら考えよう」が増えていきます。
この段階では、本人はまだ「生活リズムが崩れたせいで、判断力が落ちている」とは自覚しにくいです。
むしろ「最近やる気が出ない」「考えるのが面倒になった」と、自分自身に原因があると思ってしまいやすいのです。
仕事と生活の境界が薄いリゾートバイトだと、思考が整理できない
リゾートバイトでは、仕事が終わったあとも、頭の中から仕事の空気が抜けにくいことがあります。
これは勤務時間が長いからだけではなく、住まいや人間関係やシフトまでが近い距離で重なっているからです。
退勤後に売店で飲み物を買っても、頭の中ではその日の会話や翌日の配置のことが回り続ける。
部屋に戻って椅子に座っているのに、気持ちだけがまだ勤務中のまま抜けない。
こういう状態が続くと、人は「考え続けて疲れる」より先に、「もう考えたくない」という方向に傾きます。
本来なら、勤務が終わった後は 仕事から思考を切り離し休ませて、そのうえで必要なことだけ整理できればいいのですが、
仕事とプライベートの境界が薄いリゾートバイトでは、その切り替えが起きにくい。
思考の整理が終わらない状態が続くと、考えること自体が億劫になり、少しずつ思考を止める方向へ流れやすくなります。
つまり「考えなくなる」の前には、「頭を休ませる区切りがない」という問題があることが多いのです。
思考停止が怖いのは、危険を危険として扱えなくなること。
一番の問題は、キツさそのものではありません。
キツさの原因を判断できなくなることです。
体調が落ちている。
生活リズムが崩れている。
身体に違和感がある。
本来なら、そのサインは 立ち止まって自分自身の心身と向き合うべきタイミングです。
しかし、考えなくなる状態に入ると、それらを「今週を越えれば、何とかなるかもしれない」で流しやすくなります。
体調が落ちているのに「とりあえず 放っておけば なんとかなるだろう」と先送りする。
こうしていくと、違和感は消えたのではなく、未処理のまま積み上がります。
そして未処理のものが増えるほど、それから目を逸らそうと、考えることを放棄し始めます。
思考停止が怖いのは、この悪循環が静かに進むことです。
大きな事件が起きなくても、危険を察知する力そのものが弱っていくのです。
まとめ:放置すると、「環境の問題」が「自分の問題」に変わりやすい。
思考が止まった状態を放置すると、原因の切り分けができなくなります。
すると、本当はリゾートバイトの環境の問題なのに、「自分の問題」にしてしまいやすくなります。
過酷なシフトでの、睡眠不足。
人員不足での、過重労働。
ストレスフルな職場での、ピリピリした人間関係。
↑こうした要因で削られているのに、「自分は何をやっても続かない」と、自分に責任があるように感じてしまう。
しっかり考える余力もないまま、「自分が弱いのが悪い」と短絡的に結論づけてしまう。
この流れはかなり危険です。
思考停止は、問題から目を逸らすのではありません。
むしろ問題を、「自分のせいだ」と結論づけたくなるのです。
だからこそ、「考えなくなる」状態そのものを軽く見ないほうがいいのです。

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